【AI音楽の作り方③】Ken Burnsと“重い環境”との戦い ― レンダリング失敗談まとめ

【AI音楽の作り方③】Ken Burnsと“重い環境”との戦い ― レンダリング失敗談まとめ AI・ガジェット
【AI音楽の作り方③】Ken Burnsと“重い環境”との戦い ― レンダリング失敗談まとめ

連載第3回は、いちばん泥くさい「静止画のイラストを“動く映像”にする」レンダリング工程です。ここは失敗の宝庫だったので、同じことをやりたい人への地雷マップとして残しておきます。

Ken Burns効果で“動き”をつける

静止画のままだとスライドショーが単調なので、Ken Burns効果(ゆっくりズーム&パン)で写真をじわっと動かします。ところが最初、映像がカクカクして気持ち悪い。原因は、ズーム時の整数ピクセル丸めのガタつきでした。

解決策は、いったん2倍の解像度で処理してから1080pに縮小し、さらに60fpsにすること。これでピクセルの段差がならされ、ぬるっと滑らかに動くようになりました。

失敗談その1:4Kで20分かけて“強制終了”

「どうせなら高画質で」と4K(3840×2160)+高品質プリセットで書き出したら、約20分まわした末に強制終了。この制作環境はそれほどパワフルではなく、重い設定だと終端で固まってしまうのです。以降は「2560×1440 + veryfast + 60fps」を標準に。軽い時は4分で書き出せるようになりました。

失敗談その2:フレームが“爆発”するバグ

クリップを1枚ずつ書き出そうとしたら、ズーム処理が本来の何十倍ものフレームを生成して暴走-loop 1 -t で画像を流し込むと、入力フレーム×秒数ぶんをズーム処理が展開してしまうのが原因でした。対策は、出力側で -frames:v を使ってフレーム数を厳密に区切ること。「入力で粘らず、出力で切る」が鉄則です。

失敗談その3:10枚以上は“素直に分割”

イラスト10枚以上の長尺を一気に書き出すと、映像のおしりで処理が詰まって固まる。そこで「1枚ずつクリップ化 → あとからクロスフェードでつなぐ」分割レンダリング方式に切り替えました。枚数が多い作品は最初からこの方式が安全です。

失敗談その4:犬の足が“6本”あった

AIイラストは便利ですが、たまに破綻します。「Bow Tie Paws」では、用意した10枚のうち1枚でシュナウザーの足が6本に……。そのままでは出せないのでその1枚をカットして9枚構成にし、表示秒数で全体の尺を調整しました。以来、完成連絡の前に必ず“白背景・黒背景の両方”でプレビューして、破綻や透過ミスを潰すようにしています。

歌詞字幕は“タイミングは機械・文字は手動”が最高品質

MV(歌モノ)には歌詞字幕を焼き込みます。コツは、タイミングはWhisperに自動で拾わせ、文字そのものは正しい歌詞を手で当てること。AIの聞き取りは誤字が出るので、テキストは人間が用意したものを使います。サビはゴールドで強調。ここにも小さな地雷が2つありました。

  • 英語フォントが勝手に斜体化… Avenir NextにBold指定をすると意図せずイタリックになるバグ。フェイス名を明示して回避しました。
  • 金色の字が背景に溶ける… 「Gumball Fortune」は全編が夕日・逆光の暖色トーン。ゴールドのサビ字幕が背景に同化して読めない。サビだけ半透明の黒帯を敷いて視認性を確保しました。テスト確認は“いちばん明るい絵”でやるのが鉄則です。

次回・第4回は、ついにYouTubeへの公開と、その“罠”、そしてSNS運用。最後に2週間で作った全16本も一覧にします。

📚 この連載について

本記事は、SunoとClaude CodeでAI音楽を作ってYouTubeに公開するまでの裏側をまとめた全4回シリーズです。

  • ① はじめかた・全体像(道具と役割分担)
  • ② 作曲・音源編 ― Sunoのコツと「2テイク問題」
  • ③ 動画化編 ― Ken Burnsと“重い環境”との戦い(失敗談)
  • ④ 公開・運用編 ― YouTubeアップロードの罠とSNS、これまでの全16本

※公開後、各記事をリンクでつなぎます。

🔗 チワコギー工房のリンク

#AI音楽 #ffmpeg #KenBurns #AI楽曲制作 #ClaudeCode

コメント